合成洗剤を使わず環境と身体にやさしい掃除をしよう

台所掃除

洗面所やキッチン周り、浴室やトイレなど専用の洗剤は沢山ありますが、環境の事を考えるなら洗剤を使わないお掃除も試してみるのはいかがでしょうか?特に小さなお子様がいる家庭では、化学物質を使った洗剤は使いたくないですよね。自然派のお掃除方法を是非チェックしてみてください。

合成洗剤を使う事で起きるデメリットは?

合成洗剤は石油から作られた有機物で、自然界では存在しないものです。この有機物は「生分解」といって微生物によって分解され最後に無機物になります。この無機物になるまでの仕事量とかかる時間が環境への負担の指標です。合成洗剤は生分解性が低く、界面活性剤が分解されず海や川、地下水の汚染につながります。生態系に悪影響を及ぼしたり、水道水に残留して体内に取り込んでしまい健康障害が出る原因になっています。
ただし、最近の合成洗剤も分解速度を早めることができるよう改良されているものもあるようです。無理をせずできる所だけ、自然派のお掃除を始めてみるのもいいですね。

洗剤を使わずに掃除ができる方法

掃除道具を持つ女性2人

重曹(じゅうそう)で掃除する

重曹は食塩を電気分解してそこに二酸化炭素を入れて作られた白い粉状のものです。弱アルカリ性なので酸性の汚れが得意です。パンなどを膨らませるベーキングパウダーの主成分で人体に無害な物質なのでキッチン回りの掃除などに安心して使うことができます。

研磨作用

重曹は塩よりやわらかい結晶で、ステンレスなどの表面を傷つけずに汚れを落とすことができます。コーヒーや紅茶などの茶渋を磨くときれいに落ちます。

酸を中和する作用

水に溶けると弱アルカリ性になる性質の為、油汚れや汗の匂いが落としやすくなる作用があります。十三を溶かした重曹水をスプレーに入れて使えばキッチン回りの油汚れをサッと落とすことができます。

消臭・吸湿の作用

生ごみなどの酸性の性質をもっているものと反応して、無臭の中世へと変化させることができます。アンモニア臭にも有効なので、トイレや下駄箱等におけば消臭剤・除湿剤として使うことができます。

セスキ炭酸ソーダで掃除する

重曹と同じアルカリ性ですが重曹よりアルカリ濃度が高く、重曹で落ちなかった頑固な汚れも落とせる場合があります。

クエン酸で掃除する

クエン酸は柑橘類や梅干しなど酸っぱい製品に含まれる成分です。こちらも重曹と同じく食用として使うことができます。クエン酸は酸性なので、アルカリ性の汚れが得意です。

アルカリ性の汚れを落とす

クエン酸は酸性なので、アルカリ性の汚れを落とすことができます。蛇口こびりついた水アカや石鹸カス問いいた汚れ等に使うことができます。

抗菌作用

揮発性がないため酸の成分がそのまま残ることで雑菌の繁殖を防ぐことができます。

アルカリ性を中和する作用

アンモニアを中和してくれるので、トイレの消臭剤や便器の拭き掃除に使うことができます。

お酢で掃除する

お酢は酸性なのでクエン酸と同じ作用があります。すし酢や果実酢、調味酢などは丘の成分が含まれているため掃除には向きません。おすすめのお酢は醸造酢かアルコール酢です。

マイクロファーバーのお掃除グッズを使う

超極細繊維のマイクロファイバーは普通のぞうきんよりもすばやくしっかりホコリを取ることができます。普通のぞうきんの断面は丸くなっていますが、ファイバークロスは三角などのカドがある断面になっているのが特徴で、そのカドを使って汚れをかき出します。
水分の吸水力も高く、効率よくお掃除するのにおすすめです。

キッチンのエコなお掃除方法

キッチンシンクのお掃除方法

シンクの汚れには水アカ・石鹸カス・カビ・ぬめりといった汚れがあります。汚れというのは、その汚れと反対の性質をもった洗剤で中和させる事で落とすことができます。汚れの性質により上記で紹介した洗剤を使い分ける必要があります。

水アカにはクエン酸か酢

アルカリ性の水アカには酸性の酢やクエン酸で落とすことができます。水とクエン酸(または酢)を2:1で混ぜ、水アカが気になる所にスプレーします。頑固な場合は、キッチンペーパーなどを使ってパックし1~2時間置いた後スポンジでこすります。

石鹸カスに重曹

食器用洗剤と水のミネラル分が混ざって白く固まった汚れは石鹸カスです。水アカと似ていますが、石鹸カスは酸性なのでクエン酸で落としても白い汚れが残っている場合は石鹸カスの場合があります。石鹸カスのあるところに重曹の粉をふりかけ30分~1時間置きスポンジでこすります。最後に水で流せばOK。これで落ちない頑固な汚れは十三よりアルカリ濃度が高いセスキ炭酸ソーダで試してみてください。

排水溝のぬめりやカビには重曹とクエン酸(お酢)

排水溝に重曹をまんべんなくふりかけ、その上からクエン酸かお酢をかけます。その上からぬるま湯を少しずつかけると反応で泡が発生します。この泡は有害なものではないので安心してください。30分ほど置き、お湯で洗い流せばOK。置く時間が長いと汚れが固まってしまうので注意してください。

換気扇の掃除方法

換気扇の油汚れはアルカリ性のものがおすすめです。重曹よりも濃度の高いセスキ炭酸ソーダで掃除しましょう。換気扇のカバーなどはセスキ水をつくってスプレーし5~10分ほど置き、布巾で拭けば綺麗になるでしょう。
フィルターなどの頑固な部分は40℃くらいのお湯にセスキ炭酸ソーダを溶かしフィルターなどのパーツを30分つけ置きしてください。そのあとスポンジでこすれば頑固な油汚れも落ちるはずです。

電子レンジの掃除方法

電子レンジは油が飛び跳ねている場合が多いので重曹とマイクロファイバーを使った掃除がおすすめ。水に重曹を溶かしマイクロファイバーを浸し、軽く絞って電子レンジに入れ500ワットで2分加熱します。重曹の成分が電子レンジに掛かって汚れが浮いているはずなので、温めたファイバークロスで拭きとります。

冷蔵庫の掃除方法

冷蔵庫のお掃除にも重曹がおすすめです。水に重曹を溶かし重曹スプレーをつくり振りかけて綺麗な布でふき取っていきます。重曹なので消臭効果も期待できます。

製氷機もきれいにしよう

製氷機の汚れにはクエン酸がおすすめです。製氷機のタンクは水をずっと貯めているため水アカやカビが生えてしまっていることも。汚れの分解と除菌の効果がある酸性のもので掃除しましょう。
クエン酸大さじ1につきを水を300mlいれたクエン酸水を給水タンクにいれ、いつものように氷を作ります。このクエン酸水をつくる時に目印として食紅などで色をつけておくと、クエン酸が入った氷と見分けがつきます。色がなくなるまで氷を作り続けましょう。氷を作り終わったら給水タンクも洗います。

浴室のエコな掃除方法

お風呂は水垢や黒カビ、皮脂などたくさん汚れがある場所です。カビ取りハイターなどの強力な洗剤は使いたくないという方もいらっしゃるでしょう。
酸性の皮脂汚れ、手垢、湯垢は重曹で、アルカリ性の水アカ、石鹸カスの汚れは酢やクエン酸で落とすことができます。
黒カビや排水溝には重曹とクエン酸にお湯を注ぐ泡洗浄がおすすめです。30分ほど放置し、布やブラシなどでこすって落としましょう。ゴムパッキンのカビには重曹とクエン酸を少量の水で溶かしペースト状にしたものを塗り上からラップでパックする方法が効きます。しばらく放置した後ブラシでこすりましょう。

また、重曹には「静菌作用」といって雑菌の増殖を抑える効果があるため毎日のお風呂上りなどに重曹水をスプレーすればカビの予防になります。
手垢やぬめりに有効な重曹は便座のフタや壁、手すり、ドアノブ、床の掃除におススメです。スプレーに入れて使用しましょう。消臭効果もあるためトイレ掃除にぴったりです。

トイレのエコな掃除方法

尿石や水アカはアルカリ性の汚れなので酸性のクエン酸で落とすことができます。クエン酸水をつくりスプレーをします。いつものお掃除はスプレーをしてふき取ればOK。汚れが目立つようならティッシュなどでパックして数分放置します。溝や頑固な汚れにはクエン酸にほんの少しの水を混ぜてペースト状にしたものがおすすめ。垂れずに汚れに密着するので、数分置いて汚れに浸透させておきましょう。

環境と身体にやさしい掃除まとめ

合成洗剤を使わない掃除方法ってめんどくさそう、いろんな物も用意しないといけなさそうと思っていた方もいらっしゃるかもしれませんが、思ったより簡単で手軽に始められそうですよね。

今回ご紹介した重曹やクエン酸、セスキ炭酸ソーダのお掃除グッズは100均でも買うことができます。スプレーやマイクロファイバーも100均でそろえることができるので、お金をかけずにエコなお掃除を始めてはいかがでしょうか?

Written by :
2021.05.31

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