そろそろ日差しの強い日が増えてきましたね。外出時に日焼け止めや日傘などでUV対策をしている方は多いと思いますが、コロナでおうち時間も増え、今までより紫外線の意識をしていないという方もいるのではないでしょうか?
実は紫外線には種類があり、家の中にいても窓ガラスやカーテンを通り越して届くものがあるという事をご存じでしたか?この記事では紫外線の種類や、お肌などに与える影響を詳しくみていきたいと思います。
紫外線の種類があるって知ってた?
紫外線には「UVA(紫外線A波)」「UVB(紫外線B波 )」「UVC」と3つの種類があります。UVCは地表につくまでにオゾン層に破壊されるため私たちのお肌へのダメージはありません。しわやたるみ、シミや日焼けなどの肌悩みはどのA波とB波のどちらを浴びたかによって変わってきます。健康な肌を保ち続けるためにも、紫外線の違いをしっかりと理解し対策していきましょう。
曇りの日や室内でも要注意!波長の長いUVA(紫外線A波)
UVAは地表に降り注ぐ紫外線のうち9割を占めています。UVAは波長が長く、雲や家・車のガラスも透過してくるので、曇りの日や日陰にいても気づかないうちに紫外線を浴びてしまいます。UVAを浴びることによってどんな影響があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
お肌への影響
UVAはお肌の奥の真皮にまで到達するので、お肌の弾力を保つためのエラスチンやコラーゲン、ヒアルロン酸を作り出す細胞が分解されてしまいます。そのためしわやたるみなどの老化を引き起こします。
サンサンと降り注ぐ日差しの下では日傘をさしたり、日焼け止めを塗るという意識がある方は多いと思いますが、曇りの日や家の中にいてもお肌に有害な紫外線が届いているという事は知らなかった方も多いのではないでしょうか。
視覚的にとらえられる老化の原因は紫外線曝露(ばくろ)による光老化が8割といわれていて、日頃のUVケアがいかに大事かわかりますね。
筆者は若いころ、紫外線対策をしていなくても肌が黒くなるだけだし、タオルや帽子などで直接日差しを浴びなければ大丈夫と思っていた昔の自分を殴りたくなりました。紫外線のダメージがしわやたるみにつながると思っていなかったので、この事実を知ったときには衝撃でした。
目への影響
UVAは目の中の水晶体を通過し網膜まで達します。急性角膜炎や白内障といった目の病気になる可能性もあります。
部屋の中にいても降り注いでくるUVA。日当たりのいい部屋は住んでいて気持ちよいですが、窓からの紫外線には気をつけましょう。UVカットがされていないカーテンや窓の場合、UVAは透過してきます。
キッチンに窓がある、職場のデスクが窓側にあるなどなど部屋の中にいてもお肌のダメージが進んでいるかもしれません。
また、片側だけたるみやシミがひどいなと思ったことはありませんか?もしかしたら窓からの光が片方にばかり当たっている場合、UV対策を怠ると窓側だけたるみやしわが増えてる事もありえます。
肌が焼ける原因の紫外線は波長の短いUVB(紫外線B波)
UVBは波長が短いので、お肌の真皮には到達しませんが表皮に影響があります。屋外での日焼けの原因になる事が多いので「レジャー紫外線」とも呼ばれています。雲やガラスを透過してくることはないので、気を付けないといけないのは晴れた日の屋外です。
お肌への影響
降り注ぐ量は1割と少ない紫外線量のUVBですが、お肌の表面には大きな影響を与えます。細胞を傷つけてやけどのように赤くなるサンバーンや、メラニン色素が沈着してお肌が黒くなるサンタン、シミやそばかすがでるといった原因になります。
皮膚がんの恐れがある
皮膚の表面は1~2か月程度で黒い色は落ち着きます。しかし、UVBは皮膚の細胞のDNAにも傷をつけます。皮膚の細胞にはこの傷を切り取って新しいDNAに戻すという機能が備わっていますが、その習性は簡単ではなく日焼けが積み重なると皮膚疾患につながる原因となります。
また、何回も損傷が重なると、新しいDNAに戻す際に直し間違いが起こり間違った遺伝情報(突然変異)がおこり、その部分が皮膚がんになるといわれています。
冬にも紫外線?紫外線の量は季節や時間で変わります
紫外線は365日降り注いでいます。
UV対策を意識するのは春~夏の終わりがピークだと思いますが、実はしわやたるみにつながるUVAは一年中多く降り注いでいます。真冬でも真夏の半分程度にしか減らないため油断できません。
また、明るい時間帯だけでなく夕方以降もゼロではありません。朝7時ごろから徐々に増え始める紫外線は朝の9時には急増。正午前後には最大の紫外線が降り注ぎます。朝の通勤時など日中だけでなく、帰宅時のUV対策も必要です。
曇りや雨の日でも油断は禁物。晴れた日に比べると若干紫外線量は減りますが、曇りの日で60%、雨の日で20%もの紫外線が届いています。UVAは雲も突き抜けてくるので、太陽が出ていなくても日焼け止めを塗ったり日傘をさすなどして対策しましょう。
用途別で紫外線対策を万全にしよう
紫外線対策として一番に思い浮かぶのは日焼け止めや日傘ですよね。また、UVカット加工がされた服やカーテン、窓に貼るフィルムなども販売されています。ただしこちらも注意が必要。実はUVカット商品には寿命があるものがあり、気づかないうちにUVカット効果が切れていたという事もあり得るんです。日傘や衣類のUVカット商品については別の記事でも詳しく描いているのでチェックしてみてください。
UV効果がもうないかも…あなたが使っている日傘の寿命は大丈夫?
少し話がそれましたが、UVAとUVB、どちらを防ぎたいかによってUVカット商品の選び方も変わってきますので詳しく見ていきましょう。
日焼け止めを塗る毎日の日課にしよう
一番確実に日焼けを防ぐことができるのはやっぱり塗る日焼け止めですよね。日焼け止めの効果は時間とともに、また、擦ったり、汗をかくことでとれてしまうので、こまめに塗りなおすようにしましょう。
メイク後の顔には塗りなおしがしずらいので、スプレータイプの日焼けどめがおすすめです。
最近では飲む日焼け止めというものも出ているようですが、あれを飲むだけで日焼けをしなくなるという事はないようです。特に紫外線ダメージを防ぎたい時に補助的に取り入れるのがいいでしょう。
日焼け止めに表示されているSPFとPAの意味
日焼け止めにはSPFとPAの表示がされています。
SPFはUVB(紫外線B波)を防ぐ指数のことで、数値が高いほどUVBへの防御効果が高くなっています。
PAはUVA(紫外線A波)を防ぐ効果を表す目安で、PA+~PA++++の4段階があります。
両方とも数値が高いと紫外線への防御効果が高くなりますが、ただ単に最高数値のSPF50とPA++++を選べばいいというわけではないので、シーン別に日焼け止めを選びましょう。
マリンスポーツや野外フェスには強めの数値を
長時間紫外線が降り注ぐ炎天下でのスポーツやレジャーを楽しむなら、SPF50PA++++の最高値の日焼け止めを使いましょう。ウォータープルーフなど汗や水に強いタイプがおすすめです。
ただし、日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤はお肌に刺激を与えます。SPF50はそんな紫外線吸収剤が多く含まれているため、日焼け止めの効果は高いですが日常使いには向いていません。おうち時間で外出する機会が減ったり、在宅勤務で外に出ないという日は、毎日最高値の日焼け止めを使うと少し肌が苦しいと感じる人もいるでしょう。
軽い運動や買い物など日常づかいには低めの数値を
短時間のスポーツやレジャーはSPF20~30PA+++程度のものを、屋内にいる日やベランダに出る時はSPF10~20PA+以上あればいいと言われています。
最近おうち時間が増えて、一日すっぴんでいるという方も増えたかと思いますが、UVカット効果のある下地や乳液などを塗ることを習慣づけましょう。お肌に何も塗らない状態でいるほうが気持ちがいいですが、将来のお肌の老化のことを考えると日焼け止めは塗っておきたいですね。パソコン仕事をする方はブルーライトもカットしてくれる日焼け止めを塗ることをおすすめします。ブルーライトについてはまた別の記事で詳しく書いていますので、チェックしてみてくださいね。
スマホやテレビ、照明器具からも発生!ブルーライトがお肌に与える影響
敏感肌さんにはどんな日焼け止めが向いてるの?
上記でふれた「紫外線吸収剤」は日焼け止め防止の効果は高いですが、お肌が弱い人には刺激になる可能性があります。毎日つけるのに抵抗があるという方は ノンケミカル処方と呼ばれる日焼け止め がおすすめです。
こちらには紫外線散乱剤が含まれており、紫外線を反射や散乱させて紫外線を防ぐことができます。デメリットとしては紫外線吸収剤のほうが効果が高く、汗で流れやすかったり、白浮きしやすいという点がありますが、おうち時間で外出しないという場合は気になりませんね。
少しでもお肌に優しい成分で負担なく紫外線対策をしましょう。
UVカットができる傘や服
ちょっとベランダにでる、買い物に行くというときに全身に日焼け止めを塗るのは面倒というときは紫外線を防いでくれる服を着たり日傘を差すのも手です。
ただし、このUVカット効果のある日傘や服には寿命があるという注意点があります。知らずに紫外線を防げていなかったなんて可能性もあるので特性を理解し正しく使用しましょう。詳しくは別の記事をチェックしてみてくださいね。
UVカットができるカーテンやフィルムを貼る
UVA(紫外線A波)はガラスも透過するので、普通の生地のカーテンや窓ではもちろん防ぐことができません。遮光カーテンはUVAを防ぐことはできますが、天気のいい日にカーテンは開けて明るい部屋で生活したいですよね。
そんな時は紫外線をカットすることができるレースカーテンやUVカットフィルムを取り入れてみましょう。紫外線は衣類や家具、畳の色あせの原因にもなるので、お肌を守る以外にもメリットがあります。
窓に貼るフィルムタイプもおすすめですが、作業の手間や賃貸の場合、退居時のことを考えると次の新居でも使えますし、レースカーテンのほうがお手軽かもしれませんね。
将来の自分のために紫外線対策は毎日しよう
緊急事態宣言中で自粛生活が続いているなど、室内にいることが増えた2021年ですが、家にいるからと何も塗らず紫外線に対して何も対策をしていないと、知らない間にお肌の老化が進んでしまいます。
ただでさえ自粛生活で体重が増えたり、人と関わる機会が減って表情筋を使わなくなりたるみが気になったりしていませんか?
新型コロナウイルスへの対策が進み今までの日常生活に戻れた時、自信をもってマスクをはずした顔をだせるよう、毎朝のケアを徹底しましょう。