何にお金がかかるの?一人暮らしにかかる毎月の費用
2021年に突入し、新年度が近づいてきました。今春から一人暮らしを始めるという方もたくさんいらっしゃる事でしょう。
一人で家事ができるか、夜一人で眠れるか、外食ばかりにならないか、隣人トラブルはないか、などなどいろいろ不安はあると思いますが、一番気になる点はやはり「毎月どれくらいお金がかかるのか」という点ではないでしょうか。
大学に行くために一人暮らしを始めるという場合は、親からの仕送りがもらえるという人もいるでしょうが、新社会人になる方、また成人してそろそろ一人暮らしを始めるという方は完全に自分の稼ぎでやりくりするという場合が多いはずです。
筆者も初めての一人暮らしは仕送りなしで始めたのですが、毎月固定でかかる費用や生活費の目安など、さっぱり見当もつかない状態でした。
家賃や生活費以外にも税金や保険料など、生きているだけでもお金は出ていくので、なんとなく一人暮らしを始めるのはおすすめしません。自分の稼ぎで一人暮らしができるのか、このくらいの稼ぎだとどれくらいの生活費に抑えるべきかなど、しっかり計画をして一人暮らしを始めましょう。
一人暮らしで毎月かかる費用
家賃:40,000円~70,000円
家賃は地域によって差がありますが、大阪を例にとると一人暮らし用の物件で4万円~7万円が相場です。
市内に行くほど家賃は高くなりますが、市内でも学生が多く一人暮らし用の物件が多い地域や繁華街の近くで騒がしい地域などは家賃が安い傾向にあります。
家賃は収入(手取り)の3分の1を目安に選ぶといいとされていますが、女性が安心して一人暮らしをするなら治安も比較的よく、静かな地域がおすすめです。物件もオートロックや高層階、TVモニター付きインターホンなど防犯の設備が整っている物件が安心なので、あまり安すぎる物件はおすすめしません。だいたい5~60,000円台で考えておくといいでしょう。
光熱費(電気代):3,000~5,000円前後
オール電化の物件の場合はもう少し上がりますが、一人暮らしだと3,000~5,000円前後が一般的です。
月によって変動があり、クーラーを使用する夏や、電気ストーブ・こたつなどを使用する冬は、春と秋に比べて電気代がかかります。
最近ではアプリで毎月の使用料をチェックできるので、前年と比べたり月ごとの使用料が目に見えてわかるため節電しやすく便利です。
一人暮らしを始めて知った豆知識として、夏場のクーラーは電源をつけたり消したりするのではなく、つけ続けるほうが節電になるのだそうです。2020年の夏は新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になり、ほとんど一日家にいたため24時間毎日クーラーをつけていましたが、8月の電気代は5,900円とそこまで大きな変動はありませんでした。
ただし、最近の節電の機能が付いているクーラーに限るので、もし契約した物件に設置されているクーラーが古いものだと電気代が高くなってしまう恐れがあるので注意が必要です。
光熱費(ガス代):3,000~5,000円前後
自炊の頻度や、お風呂の使用頻度によって変動します。
自炊の頻度といっても、毎日自炊している筆者ですがガス代は毎月3,000円いかないくらい。
ガス代が上がるなと感じるのは、お湯の設定温度が高めになる冬場です。夏は38度前後で入浴していますが、冬は40度以上でないと寒いので、どうしてもガスを消費してしまいます。また、毎日お風呂のお湯に浸かるという場合は、水道代に加えてガス代も上がります。
光熱費(水道代):2,000円前後
物件によって毎月固定で請求される場合と、一軒ごとに検針があり個別に請求される場合があります。
どちらの場合も2,000円以内に収まる場合が多いと思います。
食費:10,000~15,000円前後(交際費はのぞく)
ランチ代、夕食代を含めたものです。一人で食べる外食費やテイクアウト代をこちらに含めるという人もいます。その場合はもう少し食費がかかるかもしれません。
食費は人によって大きく変動する部分なので、自分がどれくらいの食費がかかるかは数ヶ月生活してみないとわからないかもしれませんね。
鶏むね肉や根菜類は割と安く買えますが、生野菜は高いので毎日野菜をたくさん食べたいという方は食費が高めになるでしょう。牛肉も高価なので一人暮らしでは鶏肉や豚肉の割合が多くなると思います。気兼ねなく好きなものを食べたいという方や、食にこだわりのある方(オーガニック製品など)は多めに食費を見積もっておきましょう。お米も毎日食べるという方は、一か月で5㎏程は消費するかも。お米はピンキリですが、5㎏で1,500~3,000円ほどかかります。
通信費:10,000円~20,000円前後
今ではなくてはならない通信費。スマホ代に加えて家でネットを使用するためにインターネットを契約する必要があります。
一人暮らしを始めるにあたり、ワイモバイルやLINEモバイルなどの格安のキャリアに変える必要があるかもしれません。インターネットと組み合わせてお得なプランを探しましょう。
もともとマンションに回線が導入されている「インターネット完備」物件は、無料ですぐにインターネットが使えて便利ですが、マンションで使える回線が決まっており、無料とはいっても家賃にインターネット費用が含まれている為家賃が高めということがあるため注意が必要です。
「インターネット対応」、「光ファイバー(光回線)対応」の物件は、個別の部屋にはまだ回線工事がされておらず、自分で契約して回線工事の予約をする必要があります。
開通工事が煩わしいという場合は少し割高ですが、ソフトバンクが出しているコンセントにさすだけでインターネット通信ができるSoftbank Airのほかに、Wifiルーターを契約するのも手です。
日用品費:1,000~5,000円
トイレットペーパーやティッシュ、生理用品、洗濯洗剤に柔軟剤、食器用洗剤、シャンプーやハンドソープ、歯磨き粉、フローリングシートや消臭剤、マスクやアルコールスプレーなどなど、毎月消費される消耗品です。
医療費
こちらは人によって変動する項目ですが、生理痛の時に飲む鎮痛剤や風邪薬、毎月通っている歯医者や皮膚科、婦人科などの通院費や薬代などが含まれます。
交際費:0~50,000円
友達や同僚との飲み代、ランチ代、カフェ代などが含まれます。また、友達や彼氏と遊びに行くときのチケット代や入場料、交通費、プレゼントなどもここに含める場合が多いです。人によって大きく差がある部分で、まったく外食をしない人は毎週飲みに行く人に比べて交際費が安くすみます。飲みや外食に行くという人は1回につき大体3,000円前後の出費になるはず。週1回でもひと月1万円ほどの出費になりますね。一人暮らし後も飲みに行きたいという方は予算を決めてオーバーしないように気を付けましょう。
美容費:0~20,000円
こちらも人によって変動する項目です。美容院に毎月行くという方やこだわりのデパコスを使っているという方はもっと上回る場合があります。
服飾費:0~20,000円
こちらも同じく人によって変動します。アパレル勤務の方やファッションやブランド物が好きな方はもっと上回る場合があります。
交際費・美容費・服飾費は、毎月使う金額が固定ではなく予算を決めづらいので、まとめて複合費にすると管理しやすいです。この3つ以外にも趣味費を設定したいという方もいるでしょう。
上記の項目は、予算を決めておかないと無制限に使ってしまいます。なので例えば複合費として50,000円を予算として決めた場合、「新しい服が欲しい月は3万円を服飾費に使い、後の2万円を交際費と美容費に使う。」「美容費に使いたい月は交際費と服飾費を抑える。」というように、月によって割り振ればやりくりの幅が広がります。
複合費にまとめる物はいわば「嗜好品」や「贅沢品」といえるものです。予算より抑えられた金額は翌月に繰り越したり、貯金に回すのもおすすめです。
その他にかかる毎月の出費をチェックしよう
上記であげた出費は基本的な項目です。このほかにも個別にかかる費用がないかチェックしておきましょう。
奨学金
専門学校や短大、大学時に借りた奨学金を毎月返しているという方は、毎月の固定の出費として設定しておきましょう。借りた金額や支払い期間にもよりますが、大体10,000円前後が一般的です。
生命保険
がん保険や入院費を保証してくれる医療保険、死亡保険など、任意で入っている保険料の支払いが必要な方はこちらも毎月の固定の出費になります。
仕送り
働くようになってから実家にお金を入れているという方は、一人暮らしをはじめてからも仕送りをするか確認しておきましょう。一人暮らしを始めるわけなので今までより出費が多くなるのは確かです。稼ぎにもよりますが毎月3万円でも大きな出費です。安易に決めずによく話し合って金額を決めることをおすすめします。
ローン返済
車などの高額なお買い物で残っているローンがないか確認しておきましょう。もしリボ払いの支払いが毎月残っているという方は、あとどれくらいの金額を支払わないといけないのか、残高を必ずチェックしてください。支払金額が低く設定されたまま、支払期間が長くなっていないか確認しましょう。返しきれる残高ならすぐに返済しておかないと、期間が伸びたぶん手数料がかさみ元の購入金額より多く支払っているというケースがあります。
脱毛やエステの契約
分割払いにして毎月固定の支払いがある場合は、毎月の固定出費として設定します。また、一人暮らしを始めても通える距離なのか、店舗を変えることができるのかなど確認しておきましょう。一人暮らしを始める時期を調整する必要があるかもしれません。通えなくなってお金だけ支払っている、他店舗への変更ができず通い続けて交通費がかさんだとなるともったいないですよね。
習い事
料理教室や英会話、ヨガやフィットネスジムなど毎月固定で契約している習い事がある方は、一人暮らしを始めても継続できるか確認しましょう。料金プランの見直しや、通える距離ではなくなった場合は解約や店舗変更の手続きが必要です。
イレギュラーな出費にはどんなものがある?
上手にやりくりしていると思っていたのに、予想外の出費があったらあせってしまいますよね。よくある突然の出費にどんなものがあるかまとめたので、自分の年間の予定に当てはまりそうな項目があれば出費のスケジュールとして管理しておきましょう。
火災保険
賃貸物件の契約時に必ず加入する保険です。大体1年に1回か2年に1回の支払いで、引き落とし日に自動で引き落とされるものや、支払期限までに振り込むものなどがあります。1年で10,000円前後が保険料の目安です。忘れた頃に支払いの封書や通知のはがきが来るので、毎回結構な痛手です。
結婚式のご祝儀など冠婚葬祭費
この記事を読んでいただいている方はちょうど結婚式への招待が多い年代なのではないでしょうか?
前もって招待があるとはいえ、3万円以上のご祝儀は結構な出費です。また、結婚式が多い月3~5月、10~11月は毎週結婚式の予定が…なんて事もあり得ます。ご祝儀代に加えてドレス代やヘアセットなどにもお金がかかるので、結婚式に参列する月に向けて積み立てしておきましょう。
誕生日プレゼント
友達や彼氏の誕生日プレゼントも大きな出費です。筆者はプレゼントを渡す人が毎年決まっているので、年間を通して出費がある月はイレギュラーな出費としてあらかじめ設定しています。
このほかにもクリスマスやバレンタインなど、出費があるなという月は事前に予算を設定しておき、前後の月で調節するとうまくやりくりすることができます。
飲み会シーズン
忘年会や新年会、送別会や歓迎会など12月、3月、4月は出費が多くなります。2軒目3軒目と予想以上に出費が増える事も多いので、あらかじめ多めに予算を設定しておく、または決めた予算をオーバーしそうならしっかり断るなどして払い過ぎを予防します。
家賃更新料
関東圏や京都など一部の地域で賃貸を契約した場合、2年ごとに更新料を支払うのが一般的です。金額は地域によってさまざまですが、家賃の半分だったり、はたまた家賃の4ヶ月分だったりと引っ越したほうが安いんじゃないかというような金額の場合も。
医療費
けがや病気の治療費や通院費、入院費は予想できません。とはいえ、日本では「高額療養費制度」といって、医療費の自己負担額が多くなりすぎないよう、一定額を超えた金額を支給してくれる制度があるため、支払えないほど高額の医療費を請求されることはありません。ただし、高額療養費制度の対象外の項目もあるため注意が必要です。
家電の故障
エアコンや冷蔵庫、洗濯機など生活に必要な家電が壊れてしまうとすぐに修理や買い替えが必要です。スマホも突然壊れたり紛失することが多いアイテムです。
車の故障、車検代
市内の一人暮らしで車を所有しているという女性は少ないかもしれませんが、持っている場合メンテナンス費が必要です。固定費として駐車場代もかかります。
まとめ
一人暮らしにかかるお金にはどんなものがあるかイメージしていただけたでしょうか?世の中には上記であげた生活費の目安よりももっと安く抑えている、という節約上手な方もたくさんいます。今はSNSでいろいろな情報が手に入るので、節約上手な人をチェックして節約術を真似するのも楽しいですよ。ひと月にかかる費用を把握して計画的に一人暮らしをはじめましょう。